玉野でスポーツや文化などの分野で活躍する人のインタビュー記事を連載しています。
第9回は、世界を舞台に活躍する作曲家の岡本伸介さんにインタビューを行いました。
岡本さんはこれまで、2020年にハンガリーで行われたバルトーク国際コンクールにて第1位と特別賞を受賞し、第22回岡山芸術文化賞にてグランプリを受賞、また今年の玉野市文化・スポーツ顕彰では栄光賞を受賞するなど、国内外で活躍されています。
岡本さんのインタビューを読んで、今後の活躍を応援しましょう。
岡本 伸介さん
5歳頃に、友達と一緒に始めた地元のエレクトーン教室がきっかけです。他の習い事に夢中になったことで、エレクトーン教室を9歳頃に一度やめてしまいました。しかし、練習から解放され、自分の好きなように弾けることが楽しくなり、より音楽が好きになりました。
また、色々弾いているうちに、「自分も音楽を作りたい」と、作曲に興味をもち始め、10歳頃から独学で作曲もしていました。
地域性を考慮した作曲を意識しています。コロナをきっかけに久しぶりに帰郷したとき、東児の自然にあふれた情景が胸に響き、生まれ育った環境が作曲にとても重要だったと感じました。
作曲するときは、地域伝承や民謡などを意識していて、生活や環境から得られるものは曲にするように心がけています。
現在は自分の作曲活動のほかに、大学の博士号取得のための個展を開いたり、作曲家を目指す高校生に作曲を教えたりしています。
また、2021年から、岡山在住のバイオリニスト団体「アンサンブルヌーボー」へ楽曲提供もしています。この団体のために作曲した、「Inland Sea Idyll(内海相聞歌)」は、瀬戸内海の島々や寄せ返す波といった情景をイメージしています。初心者参加型の弦楽アンサンブルなので、「誰でも弾きやすい曲」を意識して作曲しました。
岡山県や玉野市など自分に関わりのある地域で、コンサートなどができていないので、岡山の民謡などを題材とした曲を作ったり、披露できたりしたらいいなと思っています。
また、生まれ育った東児地区などでも、子どもたちを交えた作品をつくりたいです。
広報たまの令和4年12月号