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藻場の再生に取り組んでいます

印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 ページID:0052870 更新日:2025年12月22日更新

「藻場」ってなに?

 「藻場」とは、海草(藻)類が繁茂している場所のことで、アマモ科などで構成される「アマモ場」、褐藻類のホンダワラ属から構成される「ガラモ場」、アラメ属から構成される「アラメ場」、カジメ属から構成される「カジメ場」や、「コンブ場」、「ワカメ場」などに種類が分かれます。その中でも瀬戸内海ではアマモ場(海草類)やガラモ場(海藻類)などが見られます。藻場は、海中における窒素リンの吸収や酸素の供給による水質の浄化、魚の産卵場、幼魚・稚魚の生育場となるなど、様々な役割を担っています。多種多様な水生生物が暮らす「豊かな海」をつくるために、「藻場」はなくてはならない存在なのです。
 しかし、その重要な「藻場」は、近年減少が加速しており、玉野市が面している瀬戸内海では1960年から1990年の30年間で約7割が消失したといわれています。
 そこで、玉野市では藻場の造成・再生を目的とした藻が着生しやすい魚礁の設置を漁業者とともに行っています。カキ殻を詰めた魚礁を海中に沈下し、本来岩場に繁茂するガラモの着生を促すことでガラモ場の創出を目的としています。また、カキ殻には多数の小型生物が棲み着くことで幼魚・稚魚のえさ場となったり、魚礁が幼魚・稚魚にとって天敵から身を隠す場所となるなど、魚礁自体が藻場の役割の一部を担います。種苗放流と併せて取り組むことで、その効果をより高めることが期待されます。 
 この設置事業は平成29年から開始し、これまで市の近海に663基設置しています。

魚礁設置数(個)
H29 R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7
24 60 105 105 105 105 105 54

663

 

設置の様子

設置している魚礁の写真です。土台にはコンクリートを使用し、黒いかごの中にはカキ殻がぎっしり詰まっています。
コンクリートの土台やカキ殻がガラモの定着を促します。
寸法…長さ:60cm 幅:55cm 高さ:45cm  重さ…約60kg
小型貝殻ブロック(貝藻くん)
船に積み込んでいる様子
船に積み込んだ後、設置場所に向かいます。
小型貝殻ブロック積載
設置の様子
設置場所に着いたら、魚礁を海へ投げ入れます。
60kgの魚礁を一度に何十個も投げるので、かなり大変です。
小型貝殻ブロック設置
魚礁に着生した海藻(令和7年3月撮影)
令和5年度に設置した魚礁にガラモの一種であるアカモクが着生していました。(写真中央)
アカモク

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