知ってほしい!玉野市の水道事業
知ってほしい!玉野市の水道事業
水道事業を取り巻く環境の変化
本市の水道事業は、市民生活や地域の産業活動に不可欠なライフラインとして、安全で安心な水を安定的に供給する重要な役割を担ってきました。
今後もこの役割を果たし続けるためには、健全な経営を維持しながら、老朽化した施設の更新を進め、災害への備えを強化していく必要があります。
しかし、水道事業を取り巻く環境は大きく変化しており、現在、その経営は厳しい局面を迎えています。
水道事業は皆さんが支払った水道料金で支えられています。
「市役所がやっている事業なら、税金で何とかできないの?」と思われる人もいらっしゃるかもしれません。
しかし、水道事業は、福祉や教育、道路整備といった市役所の一般的な業務とは会計が完全に分けられています(地方公営企業法の適用)。
水道事業は、水道を利用する皆さんにその費用をご負担いただく「受益者負担」の原則に基づき、税金を使わず、皆さんからいただく「水道料金」のみで運営や水道管の維持管理などをすべて行う「独立採算制」という仕組みで経営されています。

人口と有収水量の推移
人口減少や家庭における節水機器の普及により、市内全体で使用される水の量は年々減少しています。
水の使用量が減ることは、水道事業にとって「料金収入の減少」を意味します。
一方で、水道管の維持・更新にかかる費用(固定費)は、物価高などの影響で年々増加しています。
市民の皆さんへ「節水」と水道事業について
家庭における節水機器の普及は、環境保全の観点から大変素晴らしいことです。
しかし、水道事業には「使用する水の量が減っても、水道管を維持するための費用は減らない」という構造的な課題があります。
環境に優しい「節水」の取組みを引き続き大切にしながら、水道施設を将来にわたって維持していくための方法を検討しています。

※有収水量とは、料金収入の対象となる水量のことです。
基幹管路の耐震化を重点的に進めます
本市には、総延長約450kmの水道管が布設されています。
これらの水道管の多くは、高度経済成長期(主に昭和40年代~50年代)に集中的に整備されたため、今後、法定耐用年数を超える管路が次々と更新時期を迎えることになります。
老朽化した水道管をそのままにしておくと、突然の破損事故による漏水や断水が発生しやすくなるほか、地震発生時に断水するリスクも高まります。(令和8年熊本地震での応急給水の様子)
こうした大規模災害に備えるため、計画的な「耐震化」と「新しい管への更新」が急務となっています。
本市では、特に災害時の影響が大きい基幹管路の更新を重点的に進めています。
漏水の写真
水道管の更新イメージ
これまでの歩みと現状
本市では、市民生活や産業活動への負担を軽減するため、平成8年(約30年前)から水道料金の引き上げを行っていませんでした。
これは、岡山県内の15市の中で、最も安価な料金水準でした。
しかし、近年の急激な物価高騰や受水費の改定などの影響により、収益的収支は令和5年度から3年連続で純損失(赤字)となっています。それでも、「水道をご利用いただく皆様への影響を最小限に抑えたい」という思いから、この3年間は料金を据え置き、経営努力に加え、水道事業の貯金(内部留保資金)を取り崩すなどして対応してまいりました。
しかし、水道施設の更新という避けて通れないインフラ投資に加え、長引く物価高騰の影響もあり、これまでの方法だけでは、将来にわたって安全な水を安定的にお届けし続けることが困難な状況になっています。

未来の水道のために、持続可能な経営基盤を構築します。
水道は、市民生活や地域の産業活動に最重要なライフラインです。
未来の世代へ安全な水道を引き継いでいくため、市では「水道事業審議会」を立ち上げ、専門家や市民代表の皆さんとともに、現在の厳しい財政状況や住民生活への影響をふまえながら、これからの水道事業のあり方について慎重に議論を重ね、審議会の答申結果をもとに、令和9年3月検針より料金改定を行います。
物価高騰の中、皆さんにはご負担をお願いすることとなりますが、今後も水道施設の更新や耐震化に着実に取り組み、皆さまに安心して水道をご利用いただけるよう努めてまいります。
何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。


