ツチクジラ クジラ目 アカボウクジラ科
ハクジラ類の中では、マッコウクジラに次いで2番目に大きく10~13mくらいになります。
頭部が丸く、吻(くちばし)が棒状にのびて形が木槌に似ているところからこの名がつきました。
歯はほとんど退化し、下あごの先端に2対4本あるのみで、オウギクジラ(2本)についで少ない種類です。
潜水能力はクジラの中では優れていて、潜水深度1000m潜水時間80分潜ることができます。すごい!
北太平洋の中高緯度に広く分布し、数頭から30頭前後の群れをつくって生活しています。
日本では17世紀から捕鯨が始まり、近海捕鯨の対象として本種は年間300頭くらい捕獲されていました。
現在でも国内の自主規制による頭数制限(ツチクジラはIWCの管轄外)に従って捕獲しており、その肉は日本の市場で流通しています。また、千葉県、房総半島南部では特産品としてツチクジラの肉から作られる「鯨のたれ」が有名です。
この標本は千葉県外房捕鯨株式会社から寄贈され、昭和29年から展示しています。