移住者インタビュー Vol.12
私が思う居場所とは「場所」ではなく「人の心の中」でした
移住者
グレイス光さん(2021年5月移住)
居住歴
玉野市→岡山市→アメリカ(ロサンゼルス)→東京都→岡山市→玉野市
仕事
café&music bar GRACEオーナー
家族構成
両親、夫、子
玉野市に移住(Uターン)したきっかけは?
玉野市で生まれ育ちましたが、若いころは玉野の魅力に気付かず、都会や海外移住に憧れて、早く玉野を出たいと思っていました。
19歳で岡山市街地に出て、22歳で生演奏を楽しめるバーをオープンしました。32歳の時にアメリカ人の夫と出会い、結婚を機にアメリカ(ロサンゼルス)へ。念願の海外移住を果たしました。
息子が生まれて数か月後、夫が東京勤務になり、一家で東京へ移住し8年間過ごしました。専業主婦をしていた私に「もう一度お店をやったら?」と当時8歳の息子に言われたことがきっかけで、かつて岡山市内でやっていたような皆の居場所を復活させたいという想いがつのり、その3か月後、東京から岡山市に戻って、再度お店をオープンしました。
2020年に新型コロナウイルスが流行ったことで、生演奏やカラオケをすることが難しくなり、私が一番大切にしていた「音楽を通じて人と人を繋げること」ができないことへの葛藤から、今後の生き方を見直すようになりました。
そんな時、玉野で暮らす両親の顔が浮かび、残りの人生を少しでも多く両親と共に過ごしたいと思い、今までの経験を活かしながら、玉野へ生活の基盤を移す決意をしました。
どのような流れで移住(Uターン)しましたか?
実家の近くに空き物件が出たことを機に、この場所で皆の心のよりどころを作りたい!と思い、30年ぶりに玉野に帰り、現在の「café&music bar GRACE(以下、GRACE)」をオープンしました。
café&music bar GRACE外観(玉野市田井)
昔は、「玉野=長女として、いずれ両親の面倒を見るために仕方なく帰る場所」と思っていましたが、GRACEで沢山の出会いや再会に恵まれ、今では地元である玉野がかけがえない場所になっています。
GRACEでは、音楽を身近に感じてほしくて様々なイベントを開催しています。ゴールデンウィークには、実家の庭を開放した音楽イベントを行い、近所の方や移住してこられた方々も沢山来てくれました。
GWガーデンイベント(2024年5月)
初対面のミュージシャン同士のセッションが生まれることも度々あります。また、日曜日のカフェタイムには無料ライブを行い気軽に音楽に触れてもらう時間を作っています。
時には有名なミュージシャンに来ていただき、玉野でクオリティの高い音楽を提供できる日も設けています。
例えば、世界で活躍しているミュージカル俳優の四宮貴久さん(玉野市田井出身)がGRACEにお客様として来店された時に、「玉野をもっと盛り上げたい」という想いが意気投合し、2024年7月に四宮さんとのコラボライブが実現し、地域の方々と共に楽しい時間を過ごすことができました。
四宮さん・共演者の皆さん・GRACEスタッフ
玉野市のいいところを教えてください。
都会に暮らしていた時は、隣人の顔すらわからない生活をしていましたが、玉野では住民同士の助け合いが自然と生まれ、人の温かさに日々触れられるところがいいと思っています。
それから、海と山が身近なところ。昔は当たり前だと思っていましたが、一度離れたからこそ、この景色がとても素晴らしいと感じています。
移住を検討している人へ、メッセージをお願いします。
GRACEと出会ったことで「玉野で暮らすことが楽しくなった」「一人で移住したけど一人じゃないと思えるようになった」という言葉を度々いただき、改めて玉野に戻り、皆の居場所を作ることができてうれしく思っています。
私にとっての居場所とは、「場所」ではなく「人の心の中にある」と思っており、私が作り上げるGRACEという空間を通して、これからももっと人と人がつながり、より一層「皆の心の居場所」になれたらうれしいです。
GRACEのカウンターでミュージシャンを見守る光さん
関連URL
cafe &music Bar GRACE 公式HP<外部リンク>