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西行賞歴代受賞作品を公開します

印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 ページID:0035612 更新日:2024年4月25日更新

 

 

第十一回受賞作品

西行賞(最優秀賞)

その町の図書館からは海が見えそれだけだけど思い出となる

奈路 侃​(東京都世田谷区)

優秀賞​

​君いつもいい人だけど地球から決して見えぬ月の裏側

山本 里枝(岡山県美作市)

​空っぽの水槽のような夜のバスやけに明るい淋しさが行く

河崎 展忠(岡山県玉野市)

春風に撫でられるため海はありまどかならざる星にあっても

片岡 秀樹(千葉県柏市)

作品集データ

第十一回西行賞作品集 [PDFファイル/1.51MB]

 

過去の西行賞(最優秀賞)作品

第一回(平成25年度)

いまだ見ぬ遠野の村の夢を見るただしんしんと雪の降る夢を

小寺 三喜子(岡山県倉敷市)

第二回(平成26年度)

夏も終りと扇をしまふ美々楽の青波の色をたたむごとくに

飽浦 幸子(岡山県倉敷市)

第三回(平成27年度)

今は亡き人らもゐるか青海の沖よりわれに波が寄せくる

小寺 三喜子(岡山県倉敷市)

第四回(平成28年度)

船を売り陸に上がりし老漁夫が頬被りして海を見てゐる

藤林 正則(北海道札幌市)

第五回(平成29年度)

「せがれの嫁に」と所望されしも遙かなる渋川に来て翁をさがす

樋之津 保子(岡山県岡山市)

第六回(平成30年度)

住む人の減りゆく街のスーパーに異国の人より釣銭を受く

河崎 由紀(岡山県玉野市)

第七回(令和元年度)

雪の舞ふ日吹く日は好き日と言ひ波乗りに行く息子は何者

若林 とし子(岡山県岡山市)

第八回(令和2年度)

「しゃくをくれえ」海から手が出る昔話を大槌島あたりと眺めつつ聞く

藤原 多惠子(岡山県玉野市)

第九回(令和3年度)

多言語の生徒ら集ふ夜学にていかに語らむ西行の歌

佐藤 香珠(滋賀県長浜市)

第十回(令和4年度)

二百歳のスダチの古木が頑張って四十キロの実をつけたとさ

板東 典子(徳島県阿南市)

 

 

 

 

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