取材日:令和5年11月30日
1984年(昭和59年)岡山市出身。高校まで岡山で過ごし、東京の美術系の大学に進学、デザインを学ぶ。在学中、無印良品でアルバイトを始める。26歳の時に岡山へ帰郷し、30歳で内部登用により本社員へ。イオンモール倉敷店、イオンモール岡山店、岡山ロッツ店、埼玉県内など、全国転勤型の社員として勤務。新潟県十日町市では、「地域活性化起業人」として、十日町市役所に1年間出向する。2023年(令和5年)5月からショッピングモールメルカ店長としてオープンの準備やスタッフの教育に携わる。2023年(令和5年)9月同店オープン。
無印良品とは、「しるしの無い良い品」という意味です。店舗は現在、世界の国と地域で1,000を超え、商品アイテムも、衣服や生活雑貨、食品、そして家まで、7,000点を超えました。
私は、店長として、店舗の管理運営全般を行っています。
また、岡山事業部のイベントチームのリーダーを担っています。各店が地域とつながりを持ち、地域課題解決の役に立てること、自分たちにできることは何かを考えて、「地域に根差した店舗」を目指しています。ショッピングモールメルカでは、「つながる市(いち)」を店舗オープン時に開催しました。「つながる市」では玉野にあるお店と人とモノが行き交う場として、地域で活躍しているお店の出店や、作家さんによるワークショップを行っていきます。私たちはこのイベントを通して玉野で活躍している人を知ってもらおうと考えています。
大学の時にデザインを学んでいましたが、無印良品のデザインが好きでした。実は無印良品は著名なデザイナーが関わっているんです。デザインに対する考え方は、とても勉強になりました。無印良品の商品の考え方や会社の考え方に興味を持ったことがきっかけです。
以前、飲食店でもアルバイトをしたことがあり、接客が好きなことや、接客して商品を買ってもらうという成功体験を通して、喜びを感じたことも1つです。
何事も真面目に取り組むことです。お客様にどうやったら喜んでもらえるか、楽しくお買い物をしてもらえるかを考えて新しいことにも取り組んでいます。
また、前向きに物事をとらえるようにしています。店長として、スタッフを率先できるように、自ら楽しんで仕事をするようにしています。
今まで転勤で色々な店舗に行き、様々な人と知り合いました。以前、別の店舗でワークショップをしてもらった人とつながりがあり、今の店舗でもワークショップをしてもらいました。これまでのつながりを活かせることは今後の強みにもなります。
まずは、スタッフとコミュニケーションをとることです。一生懸命楽しく働けることが大切だと思っているので、そのような雰囲気を意識してつくっています。さらに、相談にのったり、スタッフの様子を気にかけることで、みんなが安心して楽しく働けるようにしています。
次に、整理整頓です。きっちり整理整頓や掃除ができていないと、気持ちよく働くことができません。売り場はもちろん、お客様から見えない事務所も整理整頓を心がけて自分たちの環境を整えています。
現時点でもたくさんのアイテムを取り扱っている無印良品ですが、毎月新商品が出ています。お客様目線で、スタッフは「これはおいしそう」「使いやすそう」などの話をしながらどんな売り場にするか考えています。
季節商品の売り場もあるのですが、毎回わくわくしながら、スタッフがアレンジを加えて売り場づくりをします。
また、世界各国では日常的に食べられているものの、日本ではあまり知られていないような商品もあり、その地域の文化や暮らしを知る勉強にもなっています。例えば、カレー屋に負けないくらいのレトルトカレーの種類があり、中には珍しい、聞いたことがないようなものもあります。食品だけでなく、無印良品には、コンビニエンスストアやスーパーマーケットにはないような、かゆいところに手が届くような商品もあるので、ぜひじっくりと見てみてください。
子どもが2人いるので、仕事が終わった後や休日に子どもと遊んでいると自然と切り替わります。
また、サウナがすごく好きなので、サウナに行くとリフレッシュできます。
海を見ることです。休日に宇野港の突堤の先でボーッと海を眺めてリラックスします。
また、玉野に住んでいますが、面白いまちだなと思っています。瀬戸内国際芸術祭でまちの中にアートが点在していることや、移住者が新しくお店を開いたり、昔から変わらない老舗があったりと、新旧が融合している空気感がとてもすてきだなと思います。
好きなことを仕事にするのは楽しいけど、楽しいことばかりではありません。
今、若い人たちにできるのは、どんな職業があるか知って、自分の選択肢を増やすことではないでしょうか。
どんな職業があるか知らないときは、自分が住んでいる地域に目を向けてみてください。農業をしている人や漁師、アーティストなど、働いている人を幅広く知る機会になると思います。
私も無印良品を通じて、若い人が地域に愛着を持てたり、「玉野って以外と良いところなんだ」と気づいたりするようなことを何かやっていきたいと思っています。