本市は、“晴れの国おかやま”の中でも日照時間が長く、「晴れのまちたまの」と言われています。空が晴れているので、夜空に輝く星も美しく見えます。
玉野で星のように光り輝き、活躍する人「たまのスター」のインタビュー記事を連載しています。
第22回は、市内に手話言語を広めるために活動する「玉野手話サークル」現会長の岡部育恵さんと初代会長の大倉和法さんです。
(取材日 1月5日)

大倉和法さん、岡部育恵さん
2人 玉野手話サークルは、昭和51年に発足して以来、手話言語を市民に広めることを目的に活動しています。活動内容は、手話を使ってのレクリエーションや勉強会を行う定例会を週に1~2回程度、定期開催するほか、学校や高齢者施設などの集まりから依頼があれば手話の出前講座や研修会を行っています。また、市立図書館で手話を使っての絵本の読み聞かせも行うなど、子どもたちやその保護者に手話を身近に感じてもらう取り組みをしています。
また、サークルとして、様々な賑わいイベントにも参加しています。例えば、玉野まつりのおどり大会にも踊り連として参加しており、会員の聴者・ろう者が隔たりなくお祭りを盛り上げる姿を見せることで、市内に手話やサークルの活動を広めることにつながればと考えています。また、ろう者が出店するバザーにも参加し、その売り上げをろう者の活動資金の一部に充てています。
大倉さん 活動を始めて4年目のとき、通訳者として初めて舞台上で手話通訳をする機会がありました。緊張とプレッシャーから、終了後に喉がからからに渇いたことを覚えています。舞台上での同時手話通訳は、とても大変な役割ですが、参加者から「今日の手話は内容がよく伝わった」との言葉をもらって、とてもうれしく、挑戦してみてよかったという気持ちになりました。
岡部さん 私の親がろう者なので、それが手話試験やサークル活動のためのモチベーションになっています。大変なこともありますが、ろう者のために何か役に立てたら良いなと思って、日々活動を続けています。
大倉さん 岡部さんが手話で話しかけると、お母さんの目がうれしそうに輝いているのが見ていてわかります。同じ手話でも、親子だからこそ伝わる細かいニュアンスがあるのだろうなと思います。
2人 聴者同士の会話ではつい忘れがちになりますが、その場にろう者がいる場合は、普段から手話を使って話すことを心がけています。
一口に手話といっても、聴者が使う言葉の文法に則した「日本語対応手話」と、主にろう者が使う「日本手話」があります。「日本手話」は話者の目線や顎の動きにも表現の違いがあるため、とても難しいです。サークル内で使うのは「日本語対応手話」が多く、ろう者も「日本語対応手話」を使って話しかけてくれることが多いですが、ろう者と話すときには私たちも「日本手話」を使えるよう、サークル内で勉強しています。実は、口話と同じく、手話にも方言があります。岡山弁だけでなく、玉野独自の方言があり、さらには家庭内など身近な人と話すための「ホームサイン」と呼ばれる使用者固有の手話もあり、とても奥深いです。
2人 サークル内での高齢化が進んでいます。メンバーにあまり変化がない状態では、サークルのイベントなど、新しい活動のアイデアも出にくいので、会員がもっと増えてくれたら、と思っています。手話を覚えるのは難しいのですが、ゲームやレクリエーションなどを交えて、初心者でも楽しく始めることができるので、若い人にもぜひ参加してほしいです。
お話の中で、手話にもその人独自の癖のようなものがあり、同じ手話を使っていても、伝わり方やニュアンスが違ってくるのだと教えていただきました。表現の方法に人それぞれの違いがあるからこそ、手話を通じて、相手に本心がきちんと伝わるととてもうれしいのだそうです。私たちが普段使う言語と同じように、手話も言語として、生活の中で環境に合わせて変化したり、その人の性格や考えが反映されていくのだと知り、以前よりも手話を身近に感じられる機会になりました。
広報たまの令和8年2月号