本市は、“晴れの国おかやま”の中でも日照時間が長く、「晴れのまちたまの」と言われています。空が晴れているので、夜空に輝く星も美しく見えます。
玉野で星のように光り輝き、活躍する人「たまのスター」のインタビュー記事を連載しています。
第10回は、地区単位の組織からなる連合体「玉野市愛育委員協議会」の会長として活動する岡崎文代さんを紹介します。
(取材日 12月4日)
副会長 池本眞由美さん(左)、会長 岡崎文代さん(中)、副会長 竹野新さん(右)
(山田地区会長) (玉地区会長) (田井地区会長)
母がもともと愛育委員をしていて、その手伝いをしていました。自分の子どものPTAなどが落ち着いたタイミングで引き継ぎました。もう40年になります。
愛育委員は健康ボランティアで、749人の愛育委員が担当地区(16地区)で活動しています。赤ちゃんからお年寄りまでの健康に関して、地域の人に「声かけ」や「見守り」を通じて、皆さんが健康に、安心して暮らせる地域づくりに努めています。
また、イベントなどを通じて皆さんに健康の大切さを啓発しています。5月31日からの禁煙週間に合わせて、市役所や中学校などで禁煙啓発を行っています。
9月には、がん検診受診勧奨のチラシや乳がん早期発見のための乳房自己触診のグローブを配布し、がんの予防啓発活動を行いました。
10月20日にはショッピングモールメルカで開催された「元気が一番!展&食育展」で血圧測定や骨密度測定などの健康チェック、禁煙・生活習慣予防、結核予防などの啓発を行いました。当日は行列ができるほど来場者が多く、市民の健康に対する意識や関心が高まっていると実感しました。
また、乳幼児健診にあわせて、子どもの虫歯予防や保護者の禁煙、がん検診受診の啓発を行っています。
「赤ちゃんふれあい体験事業」では、市内の中学3年生を対象に命の大切さや育児の楽しさ・大変さを知ってもらう機会を中学校と共につくっています。
一人ではここまで長い間活動を続けることはできませんでした。活動を通じて市内に限らず、県や国の会議に参加することなどをきっかけに、多くの人と関わったり、一緒に勉強したりすることで、活動を続けることができたと思っています。特に、力を入れてきた禁煙啓発活動を継続して行うことで、タバコや副流煙の体への悪影響についての理解が社会や個人に浸透し、禁煙・分煙が進み、目に見える形で世間が変化してきました。会議や事務所から灰皿はなくなりました。新幹線では喫煙室ができ、分煙化されましたが、現在では、車両全体で禁煙となりました。飲食店などでも分煙化から禁煙へと進んでいる店を多く目にするようになりました。活動の成果が広がっていることを実感しています。
他のいろいろな委員などと同じように、愛育委員のなり手も全国的に減っています。愛育委員になることがきっかけで、自分や家族の健康に興味を持つ人も多いので、一緒に活動する仲間を増やしていきたいです。
これからも、多くの人に愛育委員の活動や健康について関心を持ってもらいたいです。
私は、今回のインタビューで初めて愛育委員の活動を詳しく知りました。全国で皆さんがコツコツと地道な活動を続けてきたことが、現在の禁煙・分煙が進んだ社会になったきっかけの一つであることがよく分かりました。地域で健康づくりを応援してくれる体制が整っているのは、暮らしていく上で安心につながります。愛育委員の活動を応援するとともに、一緒に活動する人が増えることを願っています。
広報たまの令和7年2月号